【初心者】油絵の始め方をイラスト付きで解説!
こんにちは。志田キノコです。
大人の趣味としても人気の「油絵」。
「興味はあるけど、なにから始めればいいの?」という方も少なくないはず。
そこで今回は、専門学校で油絵を学び、卒業制作で賞をもらった私!が、油絵を始めるために必要なものや描き方まで、わかりやすく解説したいと思います!
油絵と水彩画の違い
そもそも、油絵と水彩画はなにが違うのでしょうか?
・絵の具
水彩画…水彩絵の具
油絵…油絵の具
・絵の具を溶く液体
水彩画…水
油絵…オイル
・何に描く?
水彩画…画用紙などの紙
油絵…キャンバス
このように、使用する画材に違いがあります。
画材にかかるお金は水彩画の方が安く、油絵の方が高い傾向が。
そのため、気軽に始めづらいイメージのある油絵ですが、
「私、休みの日は油絵を描くのが趣味なんです」と言うと99%チヤホヤされます!
また水彩画は淡い絵に、油絵は重厚感のある仕上がりになるので、作りたい作品のイメージに合わせて選んでみるのも◯。
●必要なもの
- 油絵の具
- 筆
- パレット
- 油つぼ
- キャンバス
- 画用液(オイル)
- クリーナー
- ウエス(ボロ布
- えんぴつ
油絵を始めるには、最低限これらを揃える必要があります!
ひとつずつ見てみましょう。
・油絵の具
色をつけるための絵の具。
色の種類は数えきれないほどありますが、最初は12色セットがおすすめ。
また、ホルベインという会社が出している「ホルベインDUO」という絵の具があります。
こちらは水可溶性油絵具という、水で溶かして描ける油絵の具。
油絵の具特有の匂いや換気の必要もなく、また水ならではの滲みやぼかしの表現も可能に。
乾くと油絵のように耐水性を持つので、初めて油絵を使うという方にもおすすめな画材です♪
・筆
絵の具を塗るための筆。
形状
筆先の形状によってそれぞれ呼び名が変わります。
丸筆…円柱状の筆。細かいところを塗るのに便利。
平筆…平たい筆。広いところをガバッと塗るのに活躍します。
そのほかにもフィルバート、扇形筆などがあります。
初めは丸筆か平筆のどちらかを使うのがよさそう!
太さ
また、太さにもいろんな種類が。
号数が上がるほど太くなっていきます。
初めは細い筆(0〜4号)と太い筆(10〜16号)がそれぞれ2本ずつくらいあればOK。
必要に応じて買い足していきましょう。
ちなみに
100円ショップにも筆がありますが、毛が抜けやすいのでおすすめはできません!
・パレット
絵の具を混ぜるためのパレット。
油絵といえば、木製のパレットを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
木製のパレットが一般的ですが、描き終わった後の片付けが大変。
パレット上の絵の具を拭き取るのは、意外と面倒なんです。
そんなあなたにおすすめなのがペーパーパレット。
使い終わったら剥がして捨てるだけなので、片付けのストレスもなくなります♪
・油つぼ
画用液を入れるための容器。
底にクリップがついているので、パレットに取り付けることができます。
空き瓶などを利用してもOK。
・キャンバス
木枠に布が張られているキャンバス。
サイズ
キャンバスは形によって呼び名が変わります。
F…Figure(人物)のF。人物を描くのに適した形
P…Paysage(風景)のP。風景画を描くのに適した形
M…Marine(海)のM。海を描くのに適した形
S…Square(正方形)。正方形です
初めは最も一般的なFを選ぶと描きやすいでしょう。
また、キャンバスもサイズを号数で表します。
数字が増えるほど大きくなっていきます。
A4サイズに近いのはF3号。
油絵は小さすぎても描きにくいので、F3〜F10号くらいがおすすめです♪
ちなみに
キャンバスにはアクリル兼用というものがあり、油絵、アクリル絵の具のどちらでも塗ることができるというキャンバスです。
油絵用より安いので、初めはこちらを使ってもOK!
油絵用はツヤがあり、細かい描き込みに向いています。
・画用液(オイル)
絵の具を溶くための液体。
いろんな種類がありますが、最初はペインティングオイルがあればOK!
早く乾いてほしい、という場合はテレピンというオイルがおすすめです
・クリーナー
筆を洗うための液体。
このクリーナーで洗ったあと、石鹸で洗います。
・ウエス
布のこと。筆やパレットを拭いたり、絵の具をぼかすなどさまざまな用途があります。
着なくなった天然繊維の服を切って使ってもOK!
・鉛筆
下書きをするために使います。
濃さはHBくらいがちょうどいいかも。
あるといいもの
- ペインティングナイフ
- イーゼル
これらはなくても問題ありませんが、あると便利。
・ペインティングナイフ
筆とは違った表現ができるナイフ。
描く用途だけでなく、パレットにこびりついた絵の具を削り取ったりするときにも活躍します。
・イーゼル
キャンバスを立てかけるために使います。
キャンバスは壁に立てかけながら描いてもいいですが、壁や床が汚れてしまうことも。
イーゼルなら周りが汚れることなく制作ができます。
描く手順
①鉛筆で下書き
まずは鉛筆を使って下書きをしていきましょう。
間違ったり描き直したいところは、消しゴムを使ってもOKです。
②薄く溶いた絵の具で大きく色付け
下書きができたら、さっそく絵の具を使って描いていきましょう。
といっても、初めは下塗りというものをします。
絵の具とペインティングオイルを混ぜるのですが、下塗りではペインティングオイルの量を多めにして混ぜましょう。
水彩絵の具と同じくらい、サラッと流れるような薄さが目安。
最終的な完成形の色に近づける必要はなく、ザックリと「ここは青かな、こっちは赤にしよう」と大まかに塗っていきます。
ポイント
絵の具を出すときは、パレットの端に並べて置くと使いやすい!
ちなみに
筆の持ち方は、人差し指と親指で挟むように持ち、後の指は添えるようにすると描きやすいです。
最終段階の、細かいところを描き込んでいくときは鉛筆の持ち方でも大丈夫ですが、下塗りではこの持ち方がおすすめです。
③暗いところから塗っていく
下塗りが済んだら、いよいよ油絵の本領を発揮するときです。
基本的にはどこから塗り始めてもいいのですが、おすすめは暗いところから。
の順で塗っていくと、仕上がりが綺麗になります。
美術館に飾られているような油絵でもこのように重なっていることが多いので、ぜひチェックしてみてください♪
また、最初は下塗りの時のようにザックリと塗っていきましょう。
そこから何度も塗り重ね、微調整をしていきます。
塗り重ね回数は、多ければ多いほどいいのですが、初めての場合は3回くらいできればそれっぽい仕上がりになるかも!
油絵の具とオイルの割合
油絵の具とオイルを混ぜるときは、マヨネーズくらいのゆるさにしましょう。
初心者さんの場合、薄めに溶いてしまうことが多いので、ちょっと重いかな?というくらいがベスト。
④細かく描き込んで完成!
③で描いたものをさらに細かく調整していき、気が済んだら完成!
片付けの方法
片付けは1日の終わりに毎回する方が、画材の寿命が伸びます。
面倒ですが、なるべく怠らないように!
筆
①まずは筆についた絵の具を布や紙で拭き取ります。
②次に筆をクリーナーに突っ込んで、ガシガシと洗います。
③最後は石鹸をつけて、手のひらに筆の付け根を押しつぶすように洗いましょう。
絵の具が出てこなくなったらOK!
クリーナーは一回ごとに捨てず、絵の具が底に沈澱して汚くなってきたら捨てましょう。
パレット
①絵の具を布や紙で拭き取ります。このとき、端に並べておいた絵の具の塊は残しておきましょう。拭き取るのは混ぜた絵の具のみ。
②仕上げに布(ウエス)で拭いて、きれいにしておくとGOOD!
クリーナー同様、絵の具を拭いた紙や布はゴミ袋に入れて湿らせること!
油つぼに入れたオイルも、少量なら拭き取っておくと固まらないので◯。
残った絵の具は?
パレットの端に並べてある絵の具には、上からラップを被せましょう。
ふわっと乗せるのではなく、ピタッと密着するようにすると、固まらず次に描くときも使えます。
画材はどこで買う?
絵の具やキャンバスを買い足したいけど、Amazonだと品揃えが…
近所に画材屋さんもないし…
そんな時におすすめなのが、画材のオンラインショップ「ゆめ画材」です!
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梱包や対応も丁寧なので私もよく利用しています♪
セールをしている時もあるので、皆さんもぜひチェックしてみてくださいね!
まとめ
いかがだったでしょうか!
完成までうまくいかないこともあるかもしれませんが、出来上がった時の感動は何物にも変えがたい…!
ぜひ皆さんも挑戦してみてくださいね♪